2022年6月23日木曜日

旧友を訪ねて

NYに到着したら絶対にやりたかった事の1つに、20年近く会っていないY子ちゃんに会うこと、っていうのがありました。 
兄の会社がまだ相模原の駅前で英会話スクール、塾、幼児教室を運営していた時にその英会話スクールに通っていたY子ちゃん。
相模原駅前の英会話スクールの受付をしていた私は、カーリーヘアーのY子ちゃんの事がとても印象に残っています。

『トラベルイングリッシュ』という短期のコースからスタートしたY子ちゃん。 将来はアメリカに行って看護師になりたいと言っていました。 まだ日本でも看護師を目指しているときでした。

で、実際に日本で看護学校を卒業し、看護師になったY子ちゃんは、次はアメリカへの夢を膨らませていました。

あの頃、私の父が他界したり、私が交通事故にあったり・・・・と色々なことがありました。 交通事故のあと、カリフォルニアに留学した私はそのまま兄の英会話スクールを退社したかたちになってしまったのですが・・・・。短期留学のつもりが短大へ編入。 そしてジムと出会い結婚しました。

数年後、アロマスに住んでいた頃、Y子ちゃんが友達を連れて我が家に遊びにきてくれました。 日本からでした。 
その後しばらくして、Y子ちゃんはニューヨークを渡米先に選び、アメリカでの看護師を目指しました。 


ある日カリフォルニア時間の早朝、ニューヨークのY子ちゃんから泣きながら電話がかかってきました。 確か週末だった・・・・・。
まだ寝ていた私はY子ちゃんの様子が只事ではない事がすぐわかりました。 NYでの生活が辛かったのでしょう。 生活するだけでも大変なNYで、看護師を目指すY子ちゃんは迷っているようでした。

イタリア系のアメリカ人男性と出会って、その人が自分の家(彼の家)に住みながら看護師の勉強をしたらどうか? と言ってくれているけど、どうしよう? そういう相談でした。 
先ず最初に思ったことは、え? 大丈夫なの? その人信用できるの? 騙されてない? 

誰だってそう思うと思います。 単身渡米した日本人女性、甘い言葉をかけられているのでは? 

ところがです。 この男性、ものすご〜〜〜く良い人だったのです。 まさしくシンデレラストーリー。 
Y子ちゃんは彼の家に引っ越して勉強を続け、看護師の試験に受かりました。 
その後、2人は結婚。 
看護師の試験に受かっても、グリーンカードを持っていない外国人はアメリカでは仕事はできないのだそうです。 自国に帰るしかない・・・・。 Y子ちゃんは彼と結婚したので、グリーンカードを得て、晴れてレジスタードナースになりました。

どんだけ頑張ったか! 本当に良かった。

Y子ちゃん、その後2人の子供に恵まれて、優しいご主人と幸せに暮らしていました。 私もご主人に会える日をとても楽しみにしていたのです。
ところが、5年前の秋、ご主人は膵臓がんであっという間にこの世を去ってしまいました。 
それもY子ちゃんは仕事で癌センターに勤めていたそうで、そこで色々な癌患者さんを見てきていた・・・・・。 そこにご主人が入院。
奇跡を祈りながらも癌発覚から7ヶ月でご主人を看取る事になってしまったのです。 

その時、娘が5歳、息子が2歳でした。 

やっとそのY子ちゃんと2人の子供達に会うことができました。 Y子ちゃんの英語は流暢で、子供達をしっかり見守る母親のオーラが出ていました。 この5年間がどれだけ大変だったか? 想像を絶します。 Y子ちゃんがプロフェッショナルの看護師だということが何よりです。 

Y子ちゃんを見ていると、人の運命、そして生きる力を感じます。 やっぱり子供達を思う母親の愛情以上に強いものはないかもしれない。
そう思いました。





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