2024年10月19日土曜日

トントン拍子

恋愛もそうだけど、とんとん拍子に事が進む時ってのは進むんだよね。 あっというまに。


誕生日の数日前にジムがサンフランシスコに一泊で泊まりに行こう!って言ってくれました。 
とくにミュージカルやオペラ、等の鑑賞をするではなく、ただたんに一泊してくる。 
何も予定がないのなら、時間を気にせずに私の大好きなタイレストランでディナーをしたい! ってリクエストを出しました。 
このレストラン、すでに何度か行った事があるのですが、とにかく混んでて、なかなか予約が取れません。 どれを食べても物凄く美味しくて、脱帽。 文句無しのおいしさなのです。 早速予約を入れました。 平日の水曜日でも6時台は予約が取れず、少し早めのディナー。

で、他に特別なプランがないのなら、私、サンフランシスコ周辺にあるピアノの展示場に行ってみたいな! ってジムにお願いしました。
どうやって時間を潰そうかって思ってたと思うので、ジムも賛成してくれてこちらもアポを取りました。 
サンフランシスコにある Music Exchange というお店で、グランドピアノを多く展示してあるそうで・・・・。ジムは電気自動車を充電に、私はピアノの展示場へ。

で、翌日もジムには申し訳ないけど、もう1つカワイのディーラーに立ち寄りたいな〜ってお願いして、こちらも朝早くから電話してアポを取りました。



で、サンマテオにあるKAWAIの正規ディーラー。 さすがは正規ディーラー、綺麗です。 ピアノがずらっとお行儀よく並んでる。 

正規ディーラーはやはり信用できるでしょう。 だけど、その他のピアノ屋さんより値引きがあまりない・・・・。 そういう先入観が私にはありました。 

日本に帰国した時に数件のKAWAIディーラーで下見をしていた私は、これか、これ? って思っていたピアノがあったのですが、日本で買うのとアメリカで買うのとでは値段が倍になってしまうのです。 夢のピアノShigeru Kawai は本厚木の展示場で試弾しましたが、それはそれは良い響きで夢心地・・・・! それが今月から値上がりして400万円になってしまいますって日本のKAWAIサンが言ってました。
それをアメリカで買おうとすると希望小売価格が80,000ドルを超えてしまうんです。 とてもじゃないけど、手が届かない。

ピアノって上を見れば見るほど上には上があって、キリがないのです。 だからお手頃価格で、それでも自分が「あ! この音、この響き好きだわ!」 って思える物に出会えたら、それが運命の出会いなのです。

で、KAWAIのサンマテオ店ではジムは借りてきた猫みたいで仏頂ずら。 なんだかな、私のハイな気分を台無しにしてくれる・・・・。

私のお目当ては消音ピアノ。 完全に消音してヘッドフォンで電子音を聴く事ができるグランドピアノ。 消音ピアノにも2種類あってスピーカー付きとスピーカー無し。 
私が目をつけていたGL30というグランドピアノにはスピーカー付きの消音機能 Auresが付いています。 ウェブで見る限りではこのタイプのピアノにスピーカーなしの消音機能をつけたピアノもアメリカでは出回っているのを確認していましたが、こちらのKawai ディーラーでは扱っていないと。 スピーカー付きだとその分値段が高くなっちゃうんです。

ですが、ディーラーに居た担当のセールスマネージャーさん、いやいやナイスルッキングのイケメンピアニスト?
デモとしてこちらの消音ピアノのスピーカーから音を出してデジタル音をバックにそれにあわせて生演奏。 この人かなり弾ける人。
うっとりするようなデモ演奏、 これにはさすがの借りてきた猫のジムも感動していた様子。

スピーカーはいらないな〜って思っていたけど、スピーカー付きしか置いてない。
でも、このでも演奏を聴いちゃったら、欲しくなるわね。

で、肝心のお値段ですが〜。。。。恐る恐る聞いてみた。
フムフム、え〜〜〜っと。 あれ! 非正規ディーラーが提示してる格安値段より6000ドルも安いじゃないの。

ちょっとびっくりです。

で、ちょっと笑顔を押し殺してディーラーを後にしました。
ちなみに、このKAWAI GL30というグランドピアノは日本では公共施設、学校用に売られているグランドピアノで、ディーラーから個人には売ってもらえません。 詳しく調べてみたら、学校とか公共施設などで使われるように比較的安価に作ってあるらしいのです。 お手頃だって事です。 日本では試弾していませんでしたが、GL10というエントリーレベルの次のレベルはどれですか? って聞いた時にGL30ですって本厚木のディーラーが言っていました。 だけど、学校用。
それがなぜだかアメリカでは個人でも買えるらしい・・・・・。

今回、誕生日にサンフランシスコに一泊しようって言い出したのはジム。 ピアノを買いたいな〜って言うのは長年の私の夢で、何も誕生日プレゼントにグランドピアノを買って頂戴な! なんてこれっぽっちも思っていませんでしたよ。

私の退職年金を取り崩して自分で買おうかな? なんて思っていたくらいです。

ですが、お目当ての消音グランドピアノを試弾して、で最初の見積もりを出してもらって、あれ? 思ったより値引きが多い!
プラス、これは最初の見積もりなので、この週末にボスが来るので、ボスが出してくれる見積もりはもっとお安くできると思いますよって言うじゃありませんか。



で、KAWAIが提示してきたオファーには10年のギャランティーが付いてきて、それはピアノ本体。 電子機器の1つである消音機能、これに関しては5年しか保証が付いていないと言うのです。 ここ、肝心。 冷蔵庫や電子レンジと同じく、消音機能のAures は壊れるものだって言う認識が強く私にあります。 不具合もきっと凄くストレスフルな事態になるだろうし。 ピアノ自体は壊れなくても消音機能が使えなくなった時に、どうする? 5年までは無償で直してもらえるけど、5年過ぎて、これもう直せません。寿命です。 なんて事になった時に消音機能は取り外して新しい物に付け替える事はできないのだそうです。 ここが気になる。(一般的に寿命は10年〜15年って言われています。電子ピアノも一緒です。)
じゃ、壊れちゃったらどうしよう? 凄く心配。

で、KAWAIが提示してきたオファーに、10年以内にピアノ自体をアップグレードすれば、今回支払った代金の100%がクレジットとしてアップグレードするピアノの代金にあてがわれると言うのです。 つまり差額だけ払えば、消音機能もピアノも新品が手に入る。
これについてはしつこい程、何度も聞きました。 私の聞き間違え? 理解の間違え? 本当に私の理解があっているのか?
間違えはないそうです。 

私の理想とするグランドピアノはGXシリーズのピアノで、これは奥行きも180センチあります。 これはちょっと高くて手が出なかった。 私の虎の子の老後資金を切り崩して、不足分を足してこちらにしようかな? 一生使うピアノだから、後悔のないように、こっちかな?
って悩んだのですが、消音機能がだめになった際に、差額だけ支払えばアップグレードして消音機能もピアノも新品になる、っていう保証が私の背中を押しました。 今回は、小さい方の166センチ、ベービーグランドにしておいて、これに飽きたらなくなったら、万が一の場合はアップグレードすれば良い。 10年以内に。 75歳になる前に。75歳になった時にどれ程ピアノ熱が残っているか? わからないしね。

6月に子供の頃のピアノパートナー 連弾をした同級生が天国に召されました。 最後のラインで、またピアノを弾きたい。 できるかな? って言ってました。 そうです、生きているうちに、やりたい事をやらなくちゃ! そんなに悩んでいる時間はないのです。

今回、ひょんな事でKAWAIディーラーに立ち寄ったおかげで、トントン拍子に話が進み、ジムも借りてきた猫状態から、飼い猫くらいまで表情を崩してきて・・・・・。 それでも、手放しで購入に賛成している様には見えなかったんだけど・・・・・。
「値段の交渉は僕に任せて!」「交渉術についての本を最近読んだから・・・!」
これを聞いて、あ、この人、反対はしてないんだ、ただ、少しでも値段を下げたいんだわ。 ってわかったのです。

アップライトピアノをトレードインする話は、ディーラーに行った時にNOって答えていました。 だって、あのピアノはジムからのウェディングプレゼントですから。 それを下取りに出しちゃうってのは、何だか気が引ける。
その話をジムにしたところ、「僕は全然気にしないけど、家の中、ピアノだらけになっちゃうから、下取りに出したら?」 そう言ってきました。 そうだ、「ウェディングプレゼントのピアノをアップグレードした!」 そう考えたら良い。 と私も自分を納得させました。

と、言うわけで、YAMAHA U3という多分60年を過ぎた古いアップライトピアノを下取りに出すことにしました。
交渉材料として、幾らくらいだと思う? ってジムに聞かれた際に、「いかにせん、古いからね、1000ドルだったら御の字かな?」そう話していました。 
案の定、下取り価格は1300ドル。 ありがたや〜。

消音機能つきのベービーグランドが来週の木曜日に到着予定です。

さ、古いソファーを処分しないと!



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