4人目のインストラクターはペタルーマ市民空港にあるフライトスクールの先生にお願いしたのですが、そこではメカニックさんも常駐しているので、そこに一年点検をお願いしました。
一年点検をお願いしていたところ、問題が発覚。 エンジンに異常がある可能性あり・・・・・。
これは一大事です。 インストラクター達と相談した結果、エンジンだけを取り外してネバダ州にいるエンジン専門のメカニックに見てもらう事になったのです。
ネバダ州って???? 10時間以上運転???? まずは空港まで行き、一泊し翌日エンジンをジャイロから取り外してその後一気にネバダまでドライブ。
ドライバーとして私も一緒に行くよ、って提案しましたが、私が行くとなるとロキちゃんも一緒に連れて行くことになるし、2人が一緒だとトイレ休憩とかが増えて時間がかかるから、1人で行くって・・・・・。 そうですか。
エンジンのスペシャリストに見てもらった結果は、とくに異常は見つからず。 だったそうです。
問題なし、と言われたエンジンをまたジャイロに取り付け、いざ、トレーニング再開。
大きなメンテナンスや故障の後はかならず、経験を積んだインストラクターが最初にテスト飛行をする事になっています。
そりゃそうだよね。
で、インストラクターさん、飛んでくれました。 だいじょうぶ! 問題なし!
さ〜、いよいよジムのトレーニングが再スタート。
この時すでに8月の末でした。 1月の定期点検からすでに半年以上が過ぎていました。 ジムだって気持ち的にもう、やる気が失せていたのでは? と想像できます。 8月 30日、私が日本に向けてサンフランシスコ空港から出発したので、私を見送った後、ジムとロキちゃんはペタルーマ空港へ向かいトレーニングを再開したそうです。
でジムが空中数百メートルまで上がった時です。 何か変な音がしたそうで・・・・・。
無線で、「今の音はなんだろう?」 とジムが後ろに乗っているインストラクターに聞いたそうですが、とにかく何だかはわからないが状況は最悪だって。
そうです、エンジンがストップしちゃった音だったのです。
すぐにジムの操縦からインストラクターの操縦に切り替えを。 その後はインストラクターが着陸できそうな場所を選んで、着陸。
幸い、住宅地ではなかったのが良かった。 馬用の牧草地に無事に着陸。
ジャイロはエンジンがストップしても上で回っている大きなプロペラは回り続けるのです。 だから一気にストンとは落ちない。
ただ、エンジンが動いていないのですから、コントロールは100%できないので、直ちに安全な場所に移動して着陸しなくてはなりません。 お勉強でもそういう場面を想定した時の対処方を学んだような気がするけど・・・・まさか実際にそうなるとは・・・・。
インストラクターが一緒だったので事なきを得ましたが、運が悪かったら 住宅地に不時着なんて事もあっただろうし、着陸できずにひっくり返ってしまうかもしれないし。 とにかく危なかったのです。
エンジンの中の一部分がちぎれてしまったと。
これです
なんとも恐ろしい図でしょうか。
命があった事を神様に感謝。
最初のインストラクターに着いたのが2023年4月の始めです。 で、エンジンがストップしたのが2024年の8月の末。
やく1年と5ヶ月、ジャイロに夢を託したジムと私ですが、さすがにこの壊れたエンジンをみたジムは、ジャイロを手放す決心をしてくれました。
そもそも最初のインストラクターに出会った時からトラブルって、2人目、3人目、4人目、と色々なトラブルに見舞われた私達のジャイロ。
そもそも購入元のオーナーさんは、自宅に滑走路まで作ってしまったジャイロ愛好家で、次のジャイロを買いたいのでこのジャイロを売りに出していて、ちゃんと整備をしていたのです。 なのに、なんでジムが購入した途端にこれ程までのトラブルが続出したのか? 謎です。
ちょうどそういう時期だった? いやいや、中古車だってメンテナンスさえちゃんとしていれば、次の買い手に移った途端にトラブルが続出なんてあまりないと思うけど。
とにかく不運だったのです。
ガーディアンエンジェルが、飛ぶのを止めなさい、止めなさい、さもないと大変な目に遭うわよ! って何度も忠告してくれていた気がしてなりません。 これでもか、これでもかとサインを送って来てたのです。 それでもまだ望みを繋いで、トレーニングを続行しようとした挙句の果てに、エンジンがぶち壊れた!
こういう事態になる随分前から私は遠回しにジムに言ってましたよ。 もうやめた方がいいんじゃないって。 だけど、これはジムが定年後にやりたかった大きなバケットリストの1つでしたので、そう簡単に諦められないだろうなって思ってました。 それにジャイロを買っちゃったしね。 だからこのまま最悪、クラッシュして、私、未亡人? っていうケースもあるかも、って思ってましたよ。
ですが、さすがに空中で突然エンジンが止まった事の体験からジムも今回ばかりは自分で決断をしました。
ジャイロを売りに出すって。
つまりジャイロの免許を取ることは諦めたっていう事です。
ジャイロですか? エンジンがぶち壊れたのはネバダでエンジンのスペシャリストに点検をお願いした際に、人的ミスで何か手違いがあったそうです。 それで壊れる結果になってしまった事が判明。 壊れた部品を新しい物に交換して直してもらう事となりました。
ジムがいうに、自分が購入したときよりも、エンジンは新しくなっているので、売り値は自分が買った時より少し上にするって。
ちょっと耳を疑ってしまいましたが、強気のジム。 エンジンのほとんどのパーツが新しくなっているのだから、値段を下げる理由がないって。
う〜〜〜ん、こういう時、ジムはいつも強気なんだ。
私の読みでは、この値段では多分誰も買わないんじゃないかな? かなりの値段を値引きしないと・・・・・。
あ〜〜〜早く売れて欲しいです。
これでジムと私のジャイロストーリーは終わりです。
私は3〜4時間飛びました。 経験だけしました。 満足です。
終わり
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